ジョグジャカルタのセメントタイル

タイル大好きインドネシア

一般的に高床式の伝統住宅が多い東南アジアだが、ジャワ島の伝統的建物はもともと高床式ではなく、床下空間がない。そのため、床は必然的にモルタルで仕上げとくか(土間)、タイル仕上げになる。

また現代においても、その習慣は変わらず、一般家庭の床は現在ほぼ全てタイルを使っている。 暑い日にひんやりした床があるのが、涼しいのだろうと思う。

以下はホームセンターの写真である。色とりどりのタイルがならぶ。一般的な大きさは40x40cmだが、それより大きいものや小さいものもある。プリントで石や木などの模様がついていたり、カラフルなものや少しテクスチャーがあるものもあり、見ていて面白い。多分、ホームセンターの売り場の30-40パーセントはタイルなんじゃないかな。

ジョグジャカルタのセメントタイル Tegel

Tegelとは、セメントタイルのことである。1850年代にスペインのカタルーニャで発明されたセメントタイルは、世界的な広まりを見せた。
インドネシアにもその技術は伝えられ、例えば王宮の床にも使われている。
また、生産者もいくつかいるため、最近ではいろいろなカフェ・レストランやホテルのロビーの床や、壁にアクセントとしてに使われていたりする。
また、おしゃれな住宅を訪問すると必ずと言っていいほどどこかに使っている。

ジョグジャカルタにセメントタイルメーカーはいくつかある

一番有名なのはTegel Kunci地図)だ。
だが、Tegel Kunciは完全受注生産性のため、数か月待たなければならない。
以下のパレットから色を選べ、柄も選べるので、完全カスタマイズとなる。パソコンを使って、イメージを作ってくれ、オーダーするという仕組み。

私は先日自分の家のトイレの改装をしていて、無地のものが欲しかっただけなので、ストックがないということで他をあたることにした。
そしてGoogle Mapでぽちぽちしてたどり着いたのが、sarasa tegel & antique地図 だった。
他にもいくつかあったが、土曜日に開いていて、Whatsappをしたらすぐに返事があったので、見つけたその日に向かうことに。

sarasa tegel & antique に行ってみた

sarasa tegel & antiqueに向かうと、さっそく中を見せてくれました。ショールームの裏に工房も併設されており、見学も可能だ。中に入って行って、ずかずか写真をとっていると、「ハナさんの友達なの?」と職人さんに声をかけられました。違うよ、と答えると、なんとオーナーが日本人だというではないか。びっくりして詳細を聞いていると、ここに呼んできてくれると。そんな素敵な出会いもありました。

セメントタイルの制作工程

せっかくなので、工程を紹介します。
陶器のタイルとは違って、窯で焼かなくていいので、とってもシンプル。

STEP.1
柄に合った枠を用意する

STEP.2
色を入れる

STEP.3
セメントを詰める
STEP.4
プレス!

STEP.5
乾燥

また、ストックもたくさんあり、一枚からも買うことができるので、気軽だ。併設のギャラリーでは、サンプルをたくさん見ることもできる。

パステルカラーのテゲルもかわいい。家の一面を埋め尽くしたくなりますね。

ジョグジャカルタを観光するとき、床をちょっと見てみてください。きっといろいろなテゲルが見つかります。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です